Latest update: January 18, 2023
竜王山 604m:2022年10月22日,参加者 7 名(内,ゲスト 1 名)
 やや雲の多い空の下,京都駅八条口を8時にサブ・リーダーの車で出発,京都東ICの手前から大津ICまでは意外な渋滞であったが,瀬田西ICで降りて9時前には上桐生の一丈野駐車場(この時期は有料,700円)に到着した.もう一人のサブ・リーダーも直後に,リーダーのご夫妻もほどなくして合流した.
 人気のある金勝アルプスだが,今日はとりわけ車が多い(20台ほど)と感じていると「BSで放送された」との声が聞こえた.帰宅して調べると,BS朝日の「そこに山があるから」で7月6日(前編)【ここをクリック】と13日(後編)【ここをクリック】にオン・エァーされたようである.
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 バイオマストイレの横に掲示されているハイキングマップ(ここをクリック)を見ながら,リーダーが今日の山歩きコースを説明してくれた.落ヶ滝線を登って尾根に出る.北峰縦走線の稜線歩きを進め,天狗岩・耳岩を経て白石峰に到る.ここから竜王山までピストンをした後,狛坂線を下り,南谷林道を駐車場まで戻るコースである.下山コースにも重岩・国見岩・狛坂磨崖仏・逆さ観音・オランダえん堤などのポイントがある.
 これは筆者の大好きなコースである.ちなみに,今回が12回目の金勝アルプスであるが,1回だけ北谷線から鶏冠山に登った以外はすべてこの周回コースである.
 9時10分頃に出発.ほどなくして山道に入るとすぐに,100m程度の区間だが,昭和30年代の田舎のような風景が現れた.ここも好きなポイントである.
 渓流沿いの道や森の中を進むと,散策路である「たまみずきの道」と交差し,滑床のような登山道も多くなった.
 歩き始めてから20分程で現れる分岐を右に5分程進むと落ヶ滝である.さほど大きくはないが小綺麗な滝である.滝壺から見上げているわけだが,分岐まで戻り,しばらく進めば滝口に出られるのもこの滝の魅力だと思う.
 2020年4月に訪れた際に,参加者の一人が「落ヶ滝の脇を登り北峰縦走線に出よう」と主張したので,少し進んでみたが,険しい道で踏み跡も明瞭ではなかったので分岐まで戻ったことを思い出した.ハイキングマップには載っていないが,YAMAPの地図には点線であるがコースが案内されているし,「くさり場などがあり,厳しいので今回は使わない」とのリーダーの解説もあるので,体力などに自信のある方にとってはYAMAPの地図など万全の準備の下でのトライもあるかもしれない.

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 分岐に戻り,滝口を過ぎると落ヶ滝線の真骨頂である.滑床を歩き,両側がシダで覆われた狭い道を進み,ごろごろ岩を進み,ロープを補助に使いながら大きな岩山をよじ登り,清流が流れるせせらぎのような道を歩く.花が少ない季節ではあるが,サブ・リーダーから上のような花の存在を教えて貰った.かつては「楽しくて,楽しくて,うきうきするコース」であったが,今回は少し厳しいものを感じたのも現実である.
 10時20分頃,稜線に出た.今日は北峰縦走線をK6地点からK15地点まで使う.最初のビュースポットの岩からは琵琶湖や鶏冠山が望める.この岩には狭い隙間があり,いつも,「私は通れる,あなたは通れないと」いった会話が交わされる場所である.
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 次のビュースポットは3個の大きな岩が作るトンネルである.
 さらに進むと,大きな岩の公園という風情の比較的開けた,眺めも素晴らしいスポットが現れる.元気な人は先端の方まで進み両手を挙げて身体を伸ばし,そうでもない人は絶対的な安全地帯からの眺めをたのしむ.これもいつもの風景である.
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 このへんからも天狗岩が見えるがまだ遙か遠い.しかし,約10分後には天狗岩が間近に迫る大きな岩の上に出る.花崗岩の急坂をいったん下って,登り返して11時10分頃には天狗岩のふもとに到着した.
 1名以外は岩の上まで上がることにした.取り付きの岩登りが一番きつく,これをクリアすればさほど厳しくはない.途中には5人ほどが同時に座れる程度の平らな岩場がある.眺めが素晴らしく壮大で,昼食を頂く場所として最適なので筆者は「テラス席」と呼んでいるが,珍しく空いていた.テラス席の先の金属製の橋を通り,一番右側の岩の隙間を通りぬけ、階段のような岩を少し登れば天狗岩の上にでる.見上げれば青空の部分も大分広くなっていた.

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 昼食は天狗岩のふもとで頂いた.スペースがあまりないので,散らばりながら,各々が場所を見つけながらの食事になった.
 12時頃,昼食後の活動を開始.直後に,今までとは反対側から天狗岩を望むビュースポットに出る.パンフレットなどの写真の多くはここからの撮影であろう.たくさんの人が岩に上に立っているのが見える.岩の上のみなさんの視線が下を向いているのが不思議だ.遠くを見ているつもりでも視線は若干下向きになるのであろうか?

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 12時20頃,耳岩に到着した.珍しく耳岩に登ろうとする人が少ない.これもメンバーの高齢化の証でしょうか?近くの展望台から金勝アルプスの岩と新名神高速道路の緩やかなカーブを眼下に確認してから白石峰に向かい15分程で到着した.
 ここからは竜王山へのピストンである.すぐに茶沸観音を通過し,20分程で標高604.7mの山頂に到着した.近江平野に浮かぶ三上山や栗東のトレセンが美しく見える.

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 13時過ぎ,帰路につく.13時30分,重岩を通過,何度見ても不思議な造形である.
 昼食後の活動を開始する際に,近々開催されるトレイルラン大会のポスターを見た参加者から「ジャンプして身体全体が宙に浮いている瞬間をスマホで撮って欲しい」とリクエストされていた.難しいと思いつつ,ひょっとしたらと可能かなと思ったのが国見岩での撮影である.十数枚試みたが,全身が地球から離れているのが1枚でかなり暗い.申し訳ありませんでした.
 13時50分頃,みなさんより少し遅れて狛坂寺跡に近づくと大きな声が聞こえてきた.どうやら,他のグループの登山者が「狛坂磨崖仏は,他の場所で作成された後に運ばれてきたものである.よって,磨崖仏ではない」と話されているようである.その根拠は「岩盤が薄く,こんなものは自然にあるはずがない」ということらしい.「自然は,たとえば,重岩のような,とんでもないものを作り出す可能性がある」と思っている筆者は,不同意を伝え,立ち去るのみだった.

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 ぬかるんだ下り坂を15分程進み,ようやく,林道に出た(14時15分).これからは楽な道である.すっかり,青空になっていた.中央付近が崩壊した橋を通過し,14時50分頃に逆さ観音に到着した.何回見ても,とんでもないことが起こるのだなと思う.その後,端正なオランダえん堤の下の砂場におしゃれなテントが張られているのを眺めつつ,15時10分に駐車場に戻った.休憩時間を含めて6時間の山歩きだった.結構歩いたような気がした.

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