Latest update: November 16, 2020
霊仙山 1,084m:2020年11月11日,参加者 10名
 11月11日に御在所山系の北端にある霊仙山を訪れました。1111と雨のように1が並ぶので、天気を心配していましたが、天気予報通り素晴らしい好天でした。京都を出るときは少し雨がぱらついたとのことでしたが、多治見は雲一つない青空で、360度の大展望に期待が膨らみます。
 米原インターで、京都からの主力組と合流、渋滞のために1時間遅れです。
 インターから少し行くと上丹生という、木彫り、仏壇製造の店が多くある集落を抜けます。20分ほど走り、進入禁止の柵を少し?動かし、できるだけ、登山口近くに進みます。二つ目の「関係者以外進入禁止」の柵の所に車を止めて出発です。
 今回は筆者にとっては,リーダー以外は初顔合わせです。少し緊張します。
 10:07意気揚々と出発です。砂利道の林道から始まります。暑くもなく、寒くもなく快適な気温です。歩き始めるとすぐに榑ヶ畑(くれがはた)の集落跡です。住宅址は石垣のみです。廃村となった村の端に山小屋(もう開いていないと思います。ビール一本200円など書いた看板が残っています。)があります。この廃村は今日の参加者の友人のふるさととのことです。陽がさしそうにない薄暗い村址です。今の感覚からは大変な生活だったのかなと想像を働かせます。
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 「山頂は川に沿って進む」の看板を見ながら、枯葉の林道を進んで行きます。汗ふき峠を目指すと思ったのですが、峠は二合目、すぐです。今日の天気では汗はかかないと思ったのですが、出発から15分。皆さんウインドブレーカーを脱ぐため、最初の休憩です。急登はなく、足に優しい土の道です。落ち葉の積もった山道ですが、落ち葉の下の土は乾いておらず、結構滑ります。帰りが心配です。
 朝日が射し込む山道を歩いていきます。まさに紅葉真っ盛りです。周囲の山はまだ、色づきがよくないように見えるのですが、林道から見える木々は素晴らしい紅葉です。朝日が優しく差し込み、本当にきれいです。紅、黄、薄いみどりと透明感あふれる色合いです。まさに見ごろで歩いては止まり、紅葉を鑑賞していると、コンコンと木をつつく音がします。10メートルほど向こうの木でコゲラがつついています。こんなに近くに大勢いるのに逃げません。しっかり孫に見せる動画を撮りました。

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 紅葉のトンネルを歩き、三合目を過ぎます。大洞谷源頭からゆっくりと高度を上げていきます。四合目付近の松林を過ぎて、休憩です。少し先行していた方が「こっちの景色がきれいだよ」と声をかけてくれたので、ひと踏ん張りします。五合目の「見晴台」です。見晴台というだけあって、琵琶湖が一望です。真下は長浜です。竹生島も見えます。湖西、湖東ともに一望ですが、さすがに琵琶湖大橋は見えません。比叡山がきれいな形をしています。比良の山々が呼んでいるようです。
 林を歩いていくと七合目の手前で森林限界?か、木がなくなります。この辺りで、少し発汗が目立つ方が現れ、息が上がっているようです。ちょっと心配ですが、ベテランなので、ご本人の判断に任せて、先に進みます。

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 木がなくなると石灰岩が雨水に浸食されてできたカレンフェルトと呼ばれるカルスト台地です。林の中とは違い、足跡、つまり道がわからなくなりますが、目指すピークの一つの経塚山が見えます。今回の目的の霊仙山の山頂はまだ見えてきませんが、視野の開けた山麓から目の前の経塚山目指して進むため、道に迷う心配はありません。
 七合目のお猿岩に着きました。ここからは急な上りはなくなるとの、リーダーの話です。お猿岩の由来はわからないのですが、どうやら、お猿の形のような岩があったらしいのですが、浸食で、面影がなくなったらしいです。開けたカルスト台地を進みます。石灰石が結構滑りますが、開放感のある眺めで、気持よく歩きます。靴底は結構泥が付着し重くなってきます。石灰石で泥を落とす人も見られます。
 八合目のお池(通称お虎が池)です。壊れそうな霊仙神社の鳥居があり、お賽銭箱もあります。お賽銭を入れた方があるかは不明です。池とは言うものの、まあ、泥の水たまりです。それでも小さな虫が泥の中に見られました。発汗を心配していた方は自らここまでと宣言され、帰路につかれました。少し残念ですが、体調を考えられた勇気ある判断です。
 名前がない緑色の沼を横目に登って行きます。
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 九合目は正面に見える経塚山です。ちょっと傾斜は強くなりますが、問題なく上ります。360度展望の素晴らしい景色です。正面に伊吹山、右手に御嶽山さらに右手に恵那山。伊吹の奥にはわずかに白山が少し雪をかぶった姿を見せています。経塚山を下り、霊仙山山頂を目指します。
 霊仙山山頂1084メートルに12:30に着き、お弁当です。ただし、最高地点は霊仙山ではなく左手に見える標高1094メートルの台地です。今回は時間の関係で、最高点には達しませんでした。森林限界を超えたあたりから、冷たい風が吹き荒れ、とても寒くなり、ピークの少し下で、風をよけながらお昼御飯です。丁度伊吹の反対側を見ます。遠くに伊勢湾が見え、恐らく一番遠くは伊良湖岬。四日市と思われるコンビナート、御在所の山々を見ながらのお昼です。
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 お昼ご飯のあと恒例の集合写真です。伊吹を背景に取りました。13:10下山開始です。寒いので、先頭グループは後ろのことも考えずにグングン下っていきますが、すぐに上ってきた道とは違うことに気づきました。カルスト台地は足跡が残らないので間違えたようです。あれと思ったのですが、行きに見た緑の沼が左手に見えたので、そちらの方向に進路を修正、無事上ってきた道に入りました。
 後は安心して進みます。お虎が池、お猿岩を超えて、林の中に入ります。上りとは違う紅葉の美しさを満喫しながらどんどん下ります。足元が少し滑りますが、幸い転倒する人も、しりもちをつく人もなく、榑ヶ畑の廃村を抜け、15:00に駐車場所に戻りました。
 秋の紅葉登山は最高でした。皆さん、お疲れさまでした。