秋の尾瀬:2020年10月12日〜14日,参加者 9名 |
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10月12日:迷走台風14号で天気が心配されたが、12日、京都の朝は快晴。
7時半に京都駅を京都組7人が出発。途中岐阜県からの参加者と中央道恵那SAで待ち合わせ、総勢9人が車2台に分乗して長野、上越、関越自動車道を経由して京都から約650キロ遠く離れた尾瀬へ向かう。群馬県沼田 ICで降り、尾瀬の入り口の鳩待峠に向かう途中の谷筋は見事な紅葉でした。
6時前に今日の宿で雑木の紅葉に包まれた「鳩待山荘」に到着。早速山荘前で至仏山と紅葉を眺めながらビールで乾杯。そして広々とした湯船に浸かり長い8時間余りの車移動の疲れを取りました。
今回の尾瀬例会は Go To Travel の恩恵で、山小屋が35%の割引を受け安く例会が実施出来ました。 10月13日【鳩待峠〜(鳩待通り・長沢新道)〜竜宮十字路〜ヨッピ吊り橋〜東電小屋〜見晴〜山ノ鼻】:夏が来れば思い出す、遙かな尾瀬遠い空・・・・と青春の頃よく口ずさんでいた憧れの地・尾瀬、半世紀を経て現実のものとなりました。前夜の宿泊小屋鳩待山荘は私達9人の貸し切り状態。十二分の睡眠をとり女性は4時、男性は5時頃起床。
予定より早く5時40分朝食。50年振りの山小屋泊で部屋・寝具・食事あまりの進化に嬉しい悲鳴の連続でした。
小屋でお弁当を作って頂き、今日の宿泊至仏山荘まで尾瀬ヶ原をたっぷりの時間をかけて楽しむ1日。
いよいよ6時30分鳩待山荘を出発。天気は青空も見える上々の空模様。黄葉した様々な品種の紅葉、白樺等の木々の間をなだらかなよく整備された山道を歩く。途中展望が開ける。南斜面、周辺の山々が真赤なドウダンツツジがアクセントになり彩り豊かに斜面を着飾っていた。30分ほど尾根筋を歩く。そこは尾瀬に来て最初に出くわした草紅葉の草原。アヤメ平に着いた。小さな池塘、広々した草紅葉の草原、その背後の黄葉した木々と暫し時を忘れる。
アヤメ平を過ぎて富士見小屋の手前を左に折れ尾瀬ヶ原に向かう長沢新道に入った。長い石ころの多い下り道だった。大小の石ころ、ぬかるみ、根っこと何度も滑り、尻もちをつき、やっとの思いで降り切った所が広大な尾瀬ヶ原だった。正面には頂上に雲がかかった至仏山が見える。広大な一面の草紅葉に木道が一直線にのび圧倒された。私は先ほどの下りで膝を痛めたのでひたすら木道から足を踏みはずさないように足下ばかり注意して足を運んだ。11時前予定より早く尾瀬ヶ原の真ん中にある竜宮十字路に着いた。少し早かったがおにぎり弁当の昼食をとり草紅葉の中、少し雲にかかった至仏山、燧ヶ岳を仰ぎながら人影も疎らな尾瀬ヶ原をメンバー9人で贅沢なランチタイムを過ごしました。
12時竜宮十字路からヨッピ吊橋に向かって歩く。両横には焦げ茶色になったヤマドリゼンマイが群生してアクセントとなっていた。ヨッピ吊橋に近づくにつれ池塘が多くなってきた。きれいになっているヨッピ吊橋を渡り、東電小屋を目指ざして川沿いの林の際を歩く。草原の真ん中の木道を進むのとは違う趣きのある道であった。
東電小屋からは燧ヶ岳の裾野に広がる見晴に進む。見晴には何軒かの小屋があり、水汲み場でボトルに水を汲み、喉を潤す。
見晴を出て尾瀬を分断する沼尻川を渡り竜宮山荘をぬけ昼食をとった十字路に着く。そして今日の宿泊小屋のある山の鼻まで木道を進む。途中には池塘が沢山あり湧水口や伏流口など竜宮現象が見られた。振り返ると燧ヶ岳、前には至仏山と、そして一面の草紅葉の尾瀬ヶ原を取り囲む山々の鮮やかな彩りの黄葉、紅葉を眼に刻みながら3時頃に至仏山荘に到着。
昨日の貸し切り状態の鳩待山荘とは違い今日は満室。一番乗りの恩恵を受け、たっぷりのお湯に浸かり疲れを癒す。5時には夕食を食べた。コロナ時代に対応して雑談もなく早々に6時過ぎには長い就眠についた。 10月14日【山ノ鼻〜至仏山(2,228m)〜鳩待峠】:本日は至仏山組5名とショートカット組4名と分かれ、それぞれ鳩山峠に昼頃合流するということで、登山組は6時30分に小屋を出発。
朝はすこし雲があるが、晴れに向かいつつある好条件で、気分よく登り進むが、高天ヶ原までは木の階段や石畳、岩場のくさり等の急登である。高天ヶ原に近づくに連れ非常に滑りやすい蛇文岩帯が現れ、人がよく踏む岩は磨き上げたマガタマのようで、注意しながら登る。高天ヶ原から山頂までは、段差40cmほどの木道が続き20分ほどで至仏の頂上に。予定より早く9時到着。
山頂は360度の展望で、谷川連邦や越後の山々を見渡せる。眼下には昨日歩いた尾瀬ヶ原の草紅葉の中に、数々の池塘が輝いている。15歳から登山を始めて60年、その半数は岩壁や雪山に親しんできたが、心の片隅に「いつかは尾瀬に行きたい」と。今回はコロナの影響もあってか静かな尾瀬を最高の紅葉時期に楽しむことができた。
さて、下山は小至仏山を過ぎると、このコース唯一のオヤマ沢田代の湿原に出る。何度も振り返り絶景を目に焼き付けながら峠へと向う。
11時30分、峠にはショートカット組が待っていた。
全員揃ったところで、山荘名物花豆ソフトクリームを食べながら絶好の山行を喜びあった。正午には車で下山。行きしなと同じサービスエリアでの休憩をしながら午後9時30分ごろ京都に到着。
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