Latest update: June 13, 2020
仙ヶ岳 961m:2020年4月4日,参加者10名
 初老の数名を含む(大半か?)10人が仙ヶ岳の登山を楽しみました。NZ以来久々にお会いする皆さんもお元気そうでした。大自然の中、きれいな空気を吸って、気のおけない仲間と自由に話し、汗を流すのが、何の悪いことであろうかと気概を見せました。
 さて、仙ヶ岳は御在所の最南端にある961メートルの山です。東西の2峰からなる双耳峰で、西峰が主峰で、東峰は仙の石と呼ばれ、仙朝上人の入定の地とされているそうです。山は三重と滋賀の県境で、数カ所の登山口があります。今回は山の北側にある小岐須(おぎす)渓谷からのルートを選択してもらいました。おそらく、岐阜から参加する私たちにリーダーが配慮してくれたものと感謝しています。
 最近開通した新名神の鈴鹿PAで合流、登山口に向かいました。対向車が来たらいややな、と思うような山道を小岐須渓谷キャンプ場駐車場に向かって進み、なんとか無事に車が止められました。結構たくさんの車が止まっていました。
 ほぼ10時に登山開始です。立ち入り禁止の看板が立っているところが入山口で、堂々と入ります。天気は晴れたり曇ったり、寒くも暑くもなく、快適です。ただ、寒いのは嫌なので、皆さんやや厚着です。30分ほど、川のせせらぎを耳に、林道を歩くと小社峠分岐に着きます。一応車は通行止めですが、一台林業組合の軽四輪が入っていました。ここまでは緩やかな上りで、車も通れる道です。ここから本格的な山道に入ります。ここで、結構暑いので、皆な1枚脱いで、少し薄着になります。
 ほんの少し行くとチェーンソーで木を切っている人がいました。さっきの車の林業組合の人です。さすがに上手で、素人の薪割り爺さんとは違いました。チェーンソーとくさびで、木を倒さず、下にストンと切り落としました。もちろん15メートル以上もあるヒノキです。驚きました。実は私は狸がチェーンソーの真似をしているのではと、少し楽しみにしていました。(山怪の読みすぎです)。
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 この場所を通らせてもらい、チェーンソーと川の水音を聞きながら上って行きます。まだこの付近は水量が豊かで、とてもきれいな水です。夏ならひと泳ぎしたくなるような川です。川に沿って、結構急な坂道を上ります。上りは滑らないのですが、帰りはきっと転ぶな、と思いながら歩きます。次第に水量が減少、分水嶺が近いことがわかります。小社峠に向かって、どんどん上ってゆきます。何度も小川を渡ります。一カ所だけ、半分朽ちた橋があるのですが、あとは岩や石を滑らないようにへっぴり腰で渡ります。
 御在所の一つだけあって、花崗岩の岩が目立ちます。林から見える西峰の山肌には奇岩といっていいような岸壁が広がっています。川に目をやると名もない小さな滝がいくつも見えます。林道はこの数年の台風で、倒れたと思われる木が目につきます。間伐されたヒノキにはきれいな苔が生えていて目に鮮やかです。道幅はかなり狭く、谷は深い。高所恐怖症の私はハラハラドキドキしています。途中、下の方の見晴らしはあまり良くなかったのですが、峠に近づくと木々の間から、三河湾が見えます。春霞で海ははっきりしません。

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 出発から約2時間で、東峰の山頂、仙ヶ岳961メートルに到着しました。ここで、お昼です。正面に西峰、仙の石が見えます。大きな岩のようです。頂上は見晴らしがよくないとの事前情報でしたが、なんのなんのとても見晴らしは良かったです。頂上には4パーティほどが休憩していました。トレランの方もいました。
 さて、記念撮影をして、出発です。西峰の仙の石を経由し、帰路につきます。急な下りをそろそろと下りていきます。砂地で滑るのですが、アカシアなどの木が生えていて、これにつかまりながら行きます。今度は急な上りとなり、西峰、仙の石に向かいます。本当に急な上りで、結構今回はみんなが疲労感をにじませています。ハムストリングがパンパンで、足が笑っています。下りで今度は大腿四頭筋がパンパンになるな、と思いながら歩きます。15分程で西峰に到着です。
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 仙の石は大変大きな岩で、足元の大きな岩が支えていました。岩を支えている格好をして写真を撮っていました。何とかボルダリング、ロッククライミングでてっぺんに登りたいという顔をしている仲間もいて、結構、岩も顔も見ものでした。標識もハート型?でかわいかったです。我々の帰る道とは反対方向の道が、きれいに伸びて、おいでおいでをするのですが、誘惑を断ち切り、小岐須分岐に向かいます。
 さてここから帰り道です。よく滑る砂地、細い山道、持てば壊れる花崗岩。下りも、足に結構来ます。こんな垂直のところを下りるの、というところもあります。帰りも渡渉が何度もあります。足が疲れ、岩も滑り、水がきれいだなどという余裕はありません。小さな登りも何度かあるのですが、平坦なところは全くなく、どんどん下りていきます。
 もうすぐ、小社峠分岐というところで、二人ほど足を滑らせ、水の中です。大事に至らず、良かったです。
 さらにゆっくりと30分ほど歩き、出発点に戻ってきました。14時半に到着です。決して、高い山ではなかったのですが、上りごたえがあり、景観もまずまずで、とても良い登山をさせていただきました。