Latest update: February 19, 2021
北海道道央の山:2018年7月19日〜23日
参加者:浅野目、池田、朴、山本、青木、高橋、梶原、五十野

7月19日【樽前山・祝梅温泉】(五十野記):10時半に関西空港を出発し、12時半に気温19度の千歳空港に到着。猛暑の京都とは気温差20度、全員同時に「さぶー!」。韓国から参加の朴さんと合流して、レンタカーを借り早速札幌ラーメンの店を見つけて昼食を摂る。
report
 昼食後千歳郊外の支笏湖畔の樽前山登山に向かう。千歳市街を過ぎると支笏湖へは原生林の中を真直ぐの道が10キロ以上続く。15時前に樽前山七合目の駐車場に到着。早速登山の準備をして登りにかかり、初めは低木の中の登山道を進む。途中からイワブクロの紫の美しい花が出迎えてくれる。低木帯を過ぎると礫地の斜面を登り、背後には少しガスが掛かっているが支笏湖が美しく望めた。約1時間で強風が吹く火口の分岐点に到着。火口中央部の溶岩ドームの樽前山頂上はガスがかかり望めない。とりあえず登頂可能な1023mの東山ピークに向かうが強風と礫地の斜面で登りにくい登山道を登る。ピークには無数の峨や虫が大発生していて、強風の中瞬時に衣服や肌に留まってくる。写真を撮り早い目に下山する。
 下山後千歳郊外の「祝梅温泉」に入浴。ほのかに硫黄臭が香りお湯はヌルヌルで、創業30年の飾り気の無い温泉は地元民で賑わっていた。地元の叔母さん曰く北海道で3本の指に入る秘湯との事で、全員お湯に満足して何となく納得しました。次回千歳に来た時は必ず立ち寄りたいと思いました。
 18時に千歳東インターから道東自動車道に入り、一路幕別の梶原宅へ向かう。21時前に到着して、久しぶりの再会で杯を傾け北海道の初日が終わりました。
 昨夜の美味しいマッコリの話題をしながら、今夜の楽しみにそれぞれ一本ずつリュックに入れてスタート。重さが気にならないのは何故でしょうね? 日曜日のせいか登山客が非常に多い、昨日、山小屋泊の中高生、外人も多い。登山道が大変よく整備されていているのも、登山客が多い理由のひとつであろう。

7月20日【雌阿寒岳登山】(池田記):前日,新千歳空港に降り立ったときには肌寒いと感じるほどであったが,この日は北海道とは思えないほど気温が上昇した.前日に買い求めた食材で朝食をいただいたのち,綾乃さんはお仕事なので,7人で綾乃さん宅を出発した(7:00).セブン・イレブンで昼食の食材を求めたいとの希望にしたがって車は走ったが,途中からは見当たらなくなり,阿寒湖バスセンターに隣接したセイコーマートで調達した(8:40).フレベツ林道の様子を電話で観光協会に尋ねたところ今一つ状態がよくないようなので,五十野さんと朴さんは経験済みのものの,雌阿寒温泉からのピストン登山を選択した.
report report
 9:10 に到着した登山口には,広い駐車場,綺麗なトイレに加え,国民宿舎 野中温泉もある(かつてあったもう一軒のオンネトー温泉 景福は廃業したらしい).
 雌阿寒岳登山総合案内板の向こうに現れた苔むした巨大な倒木が印象的であった.ハクサンシャクナゲが残り,開けたところからは雌阿寒岳山頂付近や原生林が眺められる針葉樹林帯を進むと,先行していた浅野目さんをお花畑になっている涸沢に発見,しばらく休憩することとなった(10:10).

report
 涸沢からは火山礫のザレ地とハイマツ帯の尾根登りが続く.マイペースで登りたいとの山本さんの申し出を受け,ややバラケながら進む.4合目(山頂まで1.9km,登山口まで1.4km)を過ぎるとまた花が多くなってきた.さらに,コバルトブルーのオンネトーも眺められようになり,まさに,≪北海道≫.ゆったりと8合目を過ぎて進んでゆくと,人だかりが.「写真を撮ってください」という様子でハクサンイチゲ(?)の蜜を吸うことに熱中している蝶がいた.9合目からは大きな火口が右手に覗ける稜線に出る.底の赤沼付近や火口の中腹あたりからは水蒸気が立ち上っている.加えて右からの強風に乗って砂粒たちが連射砲のように頬を叩き付ける.立ちすくむような思いのなか進めば,左手に阿寒湖や雄阿寒岳が展望できるようになり11:40,山頂(1,499m)に到着した.山頂から少し東南東に歩くと,そこからはもう一つの火口沼,緑に光る青沼が美しい姿を見せてくれた.しばらく山頂からの眺望を楽しみ,下山開始.山本さんとも9合5勺くらいですれ違うことができ,9合目と8合目の中間の岩陰でイワツバメを眺めながら全員で昼食をいただき,14:10無事に下山した.

report
 野中温泉で汗を流し,オンネトーに向かい,今さっき登ってきた雌阿寒岳とその右の雄阿寒岳の澄み切った姿をオンネトーの湖畔から眺め,さらに,阿寒湖畔のアイヌコタンで観光.「山本さん,あの時購入されたまりもは元気にしていますか?」
 帰路,浅野目さんの要望で≪みどりのOMISE≫でみどりちゃんが作った美味しいソフトクリーム(350円)をいただいた.ちなみに,みどりのOMISEの住所は足寄(あしょろ)町螺湾,“螺湾”を読めますか?(このページにヒントあり) 足寄町の道の駅で松山千春の大きさを再認識し,ラワン蕗の存在を知り,さらに本別町の道の駅と勘違いして隣のスーパーマーケットに寄り,池田町の十勝ワイン城から夕日を眺め,夕食を予定していいた「ご馳走家 ゆたか」に到着.「ゆたか」は残念ながら予約で満席だったが,綾乃さんが紹介してくれた「ワインと洋風料理の店 ビストロ・シェ MARU」で夕食.ちなみに,筆者は柔らかい「池田産エゾシカのステーキ」を美味しくいただいた.
 盛りだくさんであったが,なんといっても雌阿寒岳は素晴らしいという一日であった.Thanks.

7月21日【大雪山系 黒岳 1,984m,曇り】(青木記):トムラウシ山に登る予定だったが、天気予報でトラウムシ方面は雨。協議の結果、綾乃嬢推薦の黒岳に変更。彼女も我々に同行し道案内してくれる。ひさ?しぶりに綾乃嬢に再開できてうれしいのに加え“また一緒に山登りができるなんて”と気分も向上。途中のコンビニで昼食を調達し2時間30分くらいで黒岳初心者コースの層雲峡ロープウェイ駅に到着。(ロープウェイ駅から15分で黒岳五合目駅、さらにリフトで15分で黒岳七合目駅)層雲峡を取り囲む柱状節理の岩壁や層雲峡方向の山々の眺めを眼下にロープウェイは五合目駅に、ここは展望台やレストランやガーデンもあってここまでの人も結構いた。[黒岳五合目情報]天候:曇り 気温17℃ 風速13m/s 視界○
report
 遊歩道を5分ほど歩いてリフト乗り場へ。リフト五合目駅からは目指す目指す黒岳の山容が見える。リフト下にはいろいろな高山植物が咲いていて気分が良い眺めだ。ほどなく七合目到着。
 登山開始。道は整備されていて歩き易いが、なかなかの坂道である。九合目の手前左側にマネキ岩と呼ばれる石塔があり、つづら折りの道を登ると頂上に着く。八合目辺りからガスがかかり頂上は強風。晴れていれば大雪山系の雄大な山並みを眺めるのだが、ガスと強風でゆっくりしていられなかった。
 往路を帰る。七合目リフト駅周辺でエゾシマリスに出会い可愛い姿に感動していたら、あっちにもこっちにも・・・。誰か餌付けでもしているの!?と思ってしまった。この日もう一つの感動はリフトで下っている時、ウグイスの声が間近に聞こえたので捜していると、ひとつ前のリフトに乗っていた高橋さんが振り返り「あそこ!」と指差す方を見たらウグイスが小さな体で一生懸命に鳴いている姿があった。今までウグイスの声は聴けども鳴いている姿を見るのは初めて!!
 この日出あった植物、チシマキンバイソウ・ウコンウツギ・エゾカンゾウ・ゴゼンタチバナ・綿毛のチングルマ・ヨツバシオガマ・ミヤマキンポウゲ・タカネバラ・ハクサンチドリ・キバナシャクナゲ・エゾコザクラ・トウゲブキなど。特別天然記念物の高山蝶ウスバキチョウやエゾヒメギフチョウの蝶類も見かけたような・・・!?
 下山後は車で1時間30分くらいの糠平(ヌカビラ)温泉中村屋へ。ここも綾乃嬢お薦めの所で、お茶やコーヒーなどが無料で頂けて身も心もほっこり。おもてなしの行き届いた名物のマダムのいらっしゃる温泉宿。

report
 夕食は、これまた綾乃嬢お薦めの安くて旨くてボリュームがある評判のジンギスカン店『有楽町』に決定していたが、TELしてみると当日予約はNGで、アポ無しは1〜2時間待ち。「どうする?」だがもう皆様の心はジンギスカン気分になっていて待つことに決定!。人気店、そのうえ土曜日。店の外には家族連れや友達連れらカップルが待機中。1時間待ちくらいで思っていたより早くテーブルに着けた。ホルモン&ジンギスカン、綾乃嬢がパパッとセレクト。まずはビールで乾杯!肉よりも魚派の私はホリモン&ジンギスカンを初体験!!!車代行を頼みに帰路につく。思い出深い一日でした。
 朴さんは『有楽町』をお気に入りリストにインプット。また韓国のお仲間たちと訪れるのでしょう!?

7月22日【白雲山 1,186m】(山本記):梶原さんお薦めの、然別湖近くの白雲山(1186m)を目指し出発する。浅野目さんは別行動で然別川で釣りを楽しむ予定。朝食は一緒に途中の吉野家へ行きました。前日ジンギスカン鍋をたらふく食べたのに牛丼を注文した浅野目さんは味がよくわからなかったそうです。
report
 然別湖に向かう途中でナキウサギが生息している峠を通過する。ひょっとして、ナキウサギに会えるかもと少し期待する。
 然別湖湖畔の登山口から樹林帯の中を登り1時間半程で登頂し、然別湖を見下ろす素晴らしい景色を堪能した。頂上直下の岩場の上で昼食中にチッツ、チッツと甲高いナキウサギの鳴き声が、岩場の下の方から聞こえてきた。岩の上にナキウサギがいるのを発見、写真を撮ったりして楽しんだ。(池田さん曰く、「モルモットみたい」。私も同感、耳が短くウサギに見えない。)

report
 下山中に車ユリなど多くの花を楽しみ、湖畔で魚を追いかけたりしながら登山口まで戻り、ビジターセンターに寄ってから浅野目さんと合流した。岩魚がたくさん釣れたとの事です。(本人申告のため現認しておりません)
 然別峡かんの温泉に入浴し、道の駅鹿追で牛乳ソフトクリームを食べ、回転寿司まつりやで、夕食を食べて梶原さん宅に戻り宴会を楽しんだ。
 景色も天気も良く、ナキウサギにも会えて楽しい一日が過ごせました。ありがとうございました。


7月22日【然別川フィッシュオン】(浅野目記):本日は天気が読めないと言うことで、梶原の古巣、鹿追町近くの白雲山に決まった。折あらば一振りできればと、秘かに持参していたフイッシングタックルが生かされる時がきた。
 然別川上流で降ろしてもらい、フイッシングの準備にとりかかる。いそいそウキウキ、リールからラインを引き出し正確なキャスティングをする為のラインをしごく。ラインの先には入念に巻き癖をなおしたテーパーリーダーを取り付け、自信作のパラシュートフライにはフライドレッシングをほどこして準備完了!気持ちはマックス状態!体に防虫スプレーを塗って川にはいる。
 一回、二回目のキャスティングで18cmのヤマメがヒット。その後も次々とフイッシュオン。砂防提の下では必ず4匹ほど釣れ、たった500mほどで、20cm前後のヤマメが25匹ヒット。あまりに釣れるので小さい魚はフライにスナップをきかせ食われないようにする。
 入れ食い状態である。小型とはいえ25匹以上をヒットさせることは自然河川では何度もあるわけではない。私の50年のキャリアでも、黒部源流の大イワナ、双六谷の大イワナ、美濃又谷のイワナ、知床のオショロコマと今回で5回目である。北海道の河川はほとんどキャッチ&リリースなので、数日間釣り人が入っていない河川にあたれば大釣りが期待できるだろう。
 今回は登山、温泉、フイッシングと最高の北海道ツアーでした。
 
7月23日【帰路】(五十野記):早朝4時半に目覚ましで起き、帰りの準備にかかる。
 5時に梶原宅を後にして、千歳空港へ向かう。十勝地方は曇っていたが、千歳に近づくにつれて晴れ間が多くなってきた。8時前にレンタカーを返し千歳空港で朴さんと別れ、11時10分の飛行機で関西空港へ。13時20分に猛暑の関西空港に到着。全員同時に「あつ!」。
 今回は梶原さんに大変お世話になり、楽しい例会が持てました。どうもありがとうございました。