Latest update: August 5, 2019
九重山 1,762m:2018年5月28日〜30日
参加者:浅野目夫妻、梶原(記)

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 5/28くもり。早朝、美山町自宅に浅野目夫妻のお迎えで園部駅に向かう。九州は雨予報で二人は傘を常備されていた。晴れ女の私が行けば、大丈夫だろうと祈る。JR園部駅から京都駅へ行き、京都駅から新幹線に乗って熊本へ。11:30熊本駅に到着。3人で熊本ラーメンを堪能して、肥後大津まで電車で向かい、14:00に浅野目さんのお知り合いの北野さん(元京都府警察官、南阿蘇出身)と合流。北野さんは、眉毛がとても長く、元警察官と思えない風貌で、人の良さそうな京都在住の熊本育ち。京都から自家用車で通いながら、山小屋でお父さんの山の管理をされている、とても達者なおじさんだ。合流して早々に、「案内したいところがある」と、ものすごい山道を休憩なしに、車を走らせ、約2時間半。私たちは乗り物疲れで、へとへと気味にも関わらず、北野さんは意気揚々と「ここは聖地だと」明るく説明を繰り返し、県をまたいで宮崎県にある、三秀台へ。三秀台とは、祖母山、阿蘇山、久住山の三つの山の秀峰にちなんだ名称のこと。そこに「ウエストン碑」があり、日本山岳会育ての親といわれるウエストン師が日本アルプス開拓に先立ち、明治23年(1890年)11月6日祖母登山し、世界に紹介されたのを記念して昭和41年10月岳友会が一般から協賛を得て建設されたと書いてあった。丘の上にでかい塔と鐘と壁像。周囲には、ガスがかかった山並みがそびえたつ。根っからの山男だなあ?と感心した。それから、30分ほど車で走ると、高千穂峡に到着。駐車場に車を止められないからと、一番下で降ろされ、見事な深い渓谷と渓谷を観光客がボートで見学しているのを見ながら、遊歩道を歩いて一番上まで歩く。何がなんだかよくわからず、車で回収される。のどが渇いたので道の駅高千穂に立ち寄って、やっと休憩。雨がタイミングよく降ったが、すぐ止む。そこから、夕飯、朝飯、酒などの買い物を済ませ、道中で熊本地震の爪痕が残る道をみながら、北野さんの立派な!?山小屋に6時到着。小屋の前は、100mほどの急坂のため、人の重さで滑って車が上がれないとのことで、下で降ろされ、歩いて上る。次の日にわかったことだが、そりゃ滑るわ!というぐらい、タイヤがつるつるだった!!絶対、タイヤが破けてしまうと思われた。私たちがいる間は、何とかもってほしいと願っていた。(結果、大丈夫だった)夜は、宴会の始まり。北野さんの飲みっぷりは見事で、さすが九州男児!!口も流暢で、過去の恋愛話が現在まで続く、大恋愛話に花が咲き、恋する乙女のように話されていたが、私には眉毛が気になってしょうがなかった。

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 5/29晴れ。やっぱり晴れ女!7時出発。途中、コンビニで行動食、昼食を買い、久重山牧野峠登山口へ。途中のやまなみハイウエイ道路は大草原の中に道路しかなく、北海道を思わせるほど広大な高原で緑が広がり素晴らしかった。土日は駐車場がいっぱいで、道路わきに車がいっぱい並ぶらしいが、平日は、駐車場もすいており、止められた。9時30分登山開始。いきなりの急なコンクリートの道を登り20分ほどで展望台に到着。ミヤマキリシマもところどころ見える。期待に胸が膨らむ。さらに急なコンクリートの脇にはドウダンツツジ、シロドウダンのコラボ道を10分ほど登ると、本格的な登山道に入る。1時間ほどだらだら尾根を歩く。山頂付近はガスで見えないが、大きな岩がゴロゴロした両脇の斜面にはピンク色のミヤマキリシマが彩る。途中雨が降り出し、ガスが切れてピンク色がさらに鮮やかに見える。雨はやんだが、周囲はガスの中。山の天気は、変わりやすいもの。11時20分に避難小屋に到着。北野さんは、花の写真を撮るためにとどまる。3人はガスの中頂上を目指す。急ながれ場を登り切り、11時50分九住山1786.5mに到着。ガスで周囲の景色が見えないので、ここで下山する。途中、浅野目さんの知り合いの関西の方に偶然会い、数十年ぶりというのに、相手は「浅野目」と名前を呼んでいた。浅野目さんは、今も昔も変わらないのかも。北野さんの待つ避難小屋まで下山し、12時15分昼食。もと来た道を下山する。1時間ほどすると空は明るくなり日差しも出てきて、ガスもきれて満開のミヤマキリシマのピンクと緑が鮮やかに見えた。残念ながら山頂のガスはきれなかったが、素晴らしい景色を堪能できた。14時下山。まずソフトクリームをほおばる、意外と歩いたので、めちゃくちゃおいしかった。
 そういえば、熊本は赤牛(褐毛牛)。私が仕事している十勝池田町は、熊本から導入した赤牛を繁殖して、肥育した肉の販売で有名なので、という話をしたら「赤牛を食べよう!」ということになり、急いで南阿蘇に車を走らせ、温泉に入って、道の駅「あそ望の郷くぎの」の隣にある、肉やにGO!閉店ぎりぎりに滑り込み、私の好きな内臓、赤牛肉を買って今晩の夕食となった。今夜の宴も、おいしいお肉に堪能し、北野さんの昔話に酔いしれた。
 5/30晴れ。朝8時出発。北野さんが明日から屋久島へ行かれるということで、阿蘇山を眺めながら、熊本駅まで送っていただいた。ずいぶんお世話になった。あらゆる角度から阿蘇山を見て、地震の爪痕をみて、いろんな所に連れていただき、面白い恋愛話、複雑な山の話を毎晩聴かされ、感謝感激です。

 熊本駅から路面電車に乗って熊本城を見学。震災の復興工事中で中に入れなかったが、周囲を1週でき、石垣が崩れたまま残っているのをまじまじと見て、心が痛んだ。早期の復興を祈るばかりです。熊本駅で、海鮮丼と名物のからしレンコン、馬刺しを食べ京都に帰った。
 長いようで短かった九州の旅は、梅雨入り前の不安定な天候ではあったが、目的のミヤマキリシマを見て、北野さんのポンコツ車のおかげで充実した日々を過ごす事が出来た。今度は、九重連山の縦走に挑戦したいです。浅野目夫妻には、旅の計画、切符の手配など大変お世話になり、ありがとうございました。数年後には、北野さんの何番目かの恋愛話に私の名前があがっているかも・・。